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■連続ブログ小説 はるいちろう 第一回 [市長からの有難いお言葉]

終戦直後の日本。

まだ人々の暮らしは混乱と困難の中にあった。
その日の食べる米すら、ままならぬ…、
そんな毎日が続いていた。

いつになれば本当の幸せが訪れるのだろうか。
激動の大和の国を駆け抜けたある男のお話が
ここからはじまる。

病に伏せる父が息子、あけらにつぶやいた。
東の都にそれは大そううまい食い物があると聞く。
どうにか死ぬ前に一度でも口にしてみてぇもんだなもし…。

父がもう長くはない事は誰の目にもあけらかだった。

だが、そんな食べ物は大和の国ではまだ、
誰も食べたことも、もちろん見たことすらなかった。
本当に存在するのかすら、わからなかった。

隣町のまる左ェ衛門が川上から流れて来た袋を拾うたという。
P9250001.JPG

拾い上げた、その袋には、
はるいちろうと書かれてあった。


今宵はここまでにいたしとうござりまする。

                つづく。
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